日新製糖(2117):次の買い入れタイミングは?
配当権利取りに向けて気持ちよく上昇していた当社株ですが、3月中旬から株価の調整が続いています。
当方、権利確定前に3分の2、権利落ち後、足元の相場動向をみて3分の1売却しましたので、現在、当社株の保有はゼロとなっています。しかし、安定的な高配当の見込める当社株についてはタイミングをみて買い戻したいと考えております。
そこで、買い戻しのタイミングについて考えてみたいと思います。
前期配当は特別利益によってかさ上げされている
17/3期の配当はまだ確定したわけではありませんが、会社予想を前提に考えたいと思います。
まず、当社の前期業績ですが、昨年の第2四半期決算発表時に修正されています。
(前略)
平成28年7月29日の「平成29年3月期 第1四半期決算短信」で公表しました連結業績予想の売上高を出荷価 格の引き上げを反映し、500百万円上方修正いたします。営業利益、経常利益につきましては、100百万円の下方修正、親会社株主に帰属する当期純利益は、八尾センター(大阪府八尾市)の固定資産売却益を引き渡し時の第4四半期に特別利益に計上する予定であることから、300百万円上方修正いたします。
(後略)
(当社「平成29年3月期第2四半期決算短信」より)
その結果、期初予想から8円増配の66円に配当予想が修正されました。
(前略)
本日、平成 29 年3月期 第2四半期決算短信において公表いたしましたとおり、平成 29 年3 月期連結当期純利益予想が 2,400 百万円となったことに基づき、年間配当予想額につきまして は、前回予想の 58 円から 8 円増額の1株当たり 66 円といたします。
(後略)
(「剰余金の配当(中間配当)および期末配当予想の修正に関するお知らせ」より)
つまり、当社の配当方針に基づき、
連結配当性向(DPR)60%基準
期末1株当たり予想連結当期純利益108.69円の60%=66円(1円未満切上げ)
連結株主資本配当率(DOE)2%基準
期末1株当たり予想連結自己資本2,259.91円の2%=46円(1円未満切上げ)
連結配当性向(DPR)60%基準66円の方が大きいため、66円を1株当たり年間配当予想額といたします。
(当社「平成29年3月期第2四半期決算短信」より)
となっておりますが、前期は特別利益の計上の分(300百万円程度)だけ配当がかさ上げされているということです。
決算発表までは待つのが得策か
すなわち、今期同様な特別利益の計上、あるいは業況の著しい改善がなければ、普通にいけば、今期の配当予想は減配になる可能性が高い、ということです。
直近の四季報ではそのことが記載されています。
【底入れ】砂糖は海外原糖高が後半響く。スポーツは大型改装寄与も、ヨガ出店費用重い。土地売却特益。18年3月期は砂糖値上げ徐々に浸透。スポーツも前期新店寄与。営業益底入れ。配当性向60%メド等で減配。
(「四季報17年2集」より)
当社の中期経営計画(16年5月25日公表)では、今期は当期純利益2,300百万円で配当は63円(当方試算)となりますが、上記、四季報では2,200百万円で配当は58~60円、明確に「減配」と記載されているので注意が必要です。
四季報に記載されているのだから、もう織り込まれた情報ではないかと考えることもできますが、用心するに越したことはないでしょう。ちなみに、決算発表は5月12日を予定している様です。
株価急落の際はいくらで手が出せるか
株価が下落したらどの水準で買いを入れることができそうでしょうか。
下記はタテが株価水準、ヨコが配当金額のマトリックスです。
【配当利回りのイメージ】
1,700円前後から徐々に買い下がるイメージでしょうか。
できれば4%の配当利回りは確保したいですね。
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