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無慈悲な株価上昇のなか「有事」の株価動向を考える

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無慈悲な株価上昇

本日は仏大統領選挙の第一回投票で、予想通りE.マクロン氏、M.ルペン氏が上位となったことの安心感から255円の大幅高となったようです。ただ、直前にJ.メランション氏の急速な追い上げがあったとはいえ、結果はメインシナリオ通りで好感するほどのことでもないと思います。

恐らく、株価が調整していい値段になってきた銘柄も多く、「有事」対応でポジションを落としている投資家もそろそろ痺れを切らして買い始めている状況で、何となく買いの理由になったということではないでしょうか。

個人的には、このタイミングでポジションを増やすことはできないと考えます。株価が上がって気持ちが晴れない「無慈悲な株価上昇」としか言いようがありませんが、引き続き、様子見というスタンスで行きたいと思います。

 

「有事」株価動向を考える

そのようななかではありますが、前回の「有事」における株価の動向を確認しておきたいと思います。考えてみれば、もっと早く、確認しておかなければいけない話でした。

下記は、東日本大震災発生前後の日経平均の日足の推移となります。

地震発生は14時46分に発生しましたが、当日の終値は▲179.95円の10,254.43円でした。

株価は週明けの14日に▲633.94円15日に▲1,015.34円と下げ幅を拡大しましたが、15日の最安値8,227.63円を底に反発しています。反発は200日移動平均に跳ね返される形になっていますが、9,800円の水準まで戻っており、3/11終値から3/15の最安値を基準とすると75~80%の水準に1か月も経たずに戻ったことになります。

この間、白煙が上がったとか、火災が発生したとか原発の危機的な状況が伝えられるなか、株式市場はなかなかタフな動きをしていたという印象を受けます。最終的に「アンダーコントロール」ということに収まったという結果論ではありますが・・・。

【日経平均 日足 2/1~4/28】 

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3/11終値 10,254.43円

3/15最安値 8,227.63円

下落幅 2,026.80円  下落率 19.8%

(参考)足元の日経平均19,000円の19.8%下落は▲3,762円

  

さらに1年チャートを伸ばしてみると、11/25に8,135.79円と震災時の安値を下回る水準まで下落していることには要注意です。

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やはり、注意しなければならないのは為替の動きでしょう。

東日本大震災の直後から円高となり、一旦、円安に振れたものの、下記日経新聞の記事にあるように、その後円高が進行し、このあと10月31日に史上最高値の75.55円/$を付けることとなります。 

www.nikkei.com

 

上記記事には、何故、原発事故で円高かという理由が色々と書かれていますが、どれも十分な説得力があるように思えません。恐らくは過去の経験則(リスク発生→円売りポジションの解消→円高)とそれをベースとした投機筋の仕掛けが要因であると考えるのが一番納得感があると考えます。

現在、シカゴ投機筋のポジションは円ショートになっています。ご参考まで。

zai.diamond.jp

 

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