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夢真HLD(2362):通期決算は下方修正含み?

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連休中の5月2日に夢真HLD(2362)の第2四半期決算の発表がありました。

決算後取引初日の本日は▲43円安(▲5.38%)の757円で終わりました。

 

第2四半期累計の数値を確認すると、売上高は約30%伸びていますが、利益の伸び率が今ひとつです。

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第2四半期だけを見ると、2桁の減益となっています。

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何よりも折り返し地点としての進捗率が低調となっており、各段階利益は40%も超えていない状況です。

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その要因として、教育およびIT関連事業での先行投資245百万円が挙げられています。

②営業利益

建築技術者派遣事業にて派遣単価が上昇、その結果、売上総利益率が 31%とな り前年同期比 0.3pt.改善、販管費増加をこなし営業利益が 37%増益となりまし た。連結営業利益では、教育および IT 関連事業先行投資期間のため△245 百 万円となったため、7%の増益と増益率は限定的となりました。

「2017 年 9 月期 第 2 四半期 連結決算概況について」より

 

 また、同時に当社連結子会社(持ち株比率64.9%)夢テクノロジー(2458)の大幅下方修正を発表しております。

(※同時に中期経営計画の上方修正も発表しています)f:id:sokogakikitai:20170508172331p:plain

 「業績予想の修正並びに新中期経営計画の上方修正に関するお知らせ」より

 

下期については、エンジニア派遣事業(=夢テクノロジー)ならびに、教育、IT関連事業ともに「投資期間」となることがアナウンスされています。上記、進捗率からすると好調な建築技術者派遣事業がこれを全てカバーするのはかなり難しいことと思われます。

~下半期について~

建築技術者派遣事業では、派遣単価と3 年半ぶりに 74%超となった定着率の好調 は下半期も継続いたします。 エンジニア派遣事業では、積極採用に よるエンジニア増で増収継続も採用費先行となる見込みです教育およびIT関連事業では引き続き投資期間となりますが、業績が好転する関連会社も現れ営業損失は縮小となる見込みです。

 「2017 年 9 月期 第 2 四半期 連結決算概況について」より

 

教育およびIT関連事業の先行投資245百万円と夢テクノロジーの下方修正の65%が当社の連結業績に与える影響を考慮して進捗率を計算しなおしてみます。

具体的には、通期予想の各利益段階から、245百万円×2と夢テクノロジーの業績下方修正幅の65%を差し引いてみました。こうなると進捗率はリーズナブルな水準に落ち着きます。

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仮に着地がこの水準だとすると、残念ながら営業利益段階では約▲20%の下方修正(3,600百万円 → 2,837百万円)が予想されるということになります。

対前年比では下記の通りで、増収増益ながら当社への期待からすると微妙な印象もあります。

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しかし、先行投資が真に先行投資として生きてくるのであれば、来期以降、建築技術者派遣事業の好調に加えて、エンジニア派遣事業の成長が載ってくる未来も描けなくなくはありません。

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バリュエーションは仮に今期会社予想の▲20%下方修正を前提とすると、今期予想EPSは22.5円。本日の終値757円で計算するとPERは33.6倍となります。

株価は大きく下げましたが、慌てて買う水準ではないと思われます。5月16日にアナリスト・機関投資家向けの説明会並びに動画配信があるようなので、そちらを確認してから買い直しの検討をしたいと思います。

 

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夢真HLDについての過去のエントリー www.sokogakikitai.com