日成ビルド(1916):そんなに下げなくても・・・
失望売りで大幅安
本日は保有株の日成ビルド(1916)の第3四半期決算が14:00に開示されました。
ここはあまり心配していなかったのですが、日経平均が471.26円上昇という日に、何と「失望売り」で▲37円(▲6.36%)の大幅安となりました。
保有株全体ではプラスだったものの、気持ちよくフライデーナイトを楽しむという気持ちはポキッと折られてしましました。
進捗率が失望の要因か?
気を取り直して決算数値を確認してみます。
今期の会社側の業績予想は、
大幅な増収増益を計画しているわけですが、本日発表の第3四半期決算数値は、
これだけみると2桁の増収増益で悪くない数値にも見えますが、
第3四半期のみをみると、
大幅に減収減益となり、この辺りが失望を買ったのかと思います。
しかし、通期業績の第3四半期までの進捗率をみると、
16/3期は、
17/3期は、
まあ、前年並みといったところで取り立てて失望する話ではないと考えます。
「概ね計画通り」を信じるしかない
事業ごとにみると、立体駐車場事業と開発事業が減収となっています。
短信の記載では、
(立体駐車場事業)
立体駐車場事業につきましては、販売事業は工事完成時期の関係もあり売上高は2,966百万円(前年同期比 77.5%、861百万円減)に留まりましたが、メンテナンス事業はリニューアル工事が堅調に推移し売上高は1,551百 万円(前年同期比103.8%、56百万円増)となりました。また、駐車場運営・管理事業は当第3四半期連結累計期 間において駐車場4件106車室純増、駐輪場6件2,575台純増し、12月末において駐車場314件3,119車室、駐輪場58 件10,223台となり売上高は1,319百万円(前年同期比112.3%、144百万円増)となりました。これらの結果、同事 業全体の売上高は5,837百万円(前年同期比89.8%、660百万円減)となりました。
(開発事業)
開発事業につきましては、大手コンビニエンスストア及び作業員向け宿舎等の開発に加え、東京都渋谷区の開発 用地の譲渡があったものの、前第3四半期連結会計期間において京都市分譲マンションの譲渡(売上高5,929百万 円)もあり、売上高は4,090百万円(前年同期比59.8%、2,750百万円減)と前年同期を下回りました。
となっております。
立体駐車場事業は「工事完成時期の関係」となっていますが、予定されていたものか、あるいは何らかの遅れか。一方、開発事業のマイナスは前期の大型案件の反動減は想定されていたとは思いますが、当該案件を除いたベースで計画比どうだったのかは決算短信からは深く読み取ることができません。
(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
連結業績予想につきましては、概ね計画通りに推移しており、平成28年5月12日公表の通期の連結業績予想に変更はありません。
という決算短信の記載を信じるしかないといったところでしょうか。
売却のタイミングを見極める時か
当社株を購入する際、着目したのは、過去、中期経営計画を前倒しで達成してきたという業績モメンタムでした。下表のとおり、現中計も昨年の5月に上方修正されています。ここに注目が当たればバリュエーションの水準も切りあがると考えたわけです。
現在のところ今期業績は「概ね計画通り」のようなので、それはそれで問題ないのですが、5月の決算発表の際、来期が計画通りの一桁の伸び率だとその思惑も見直さざるを得ないかもしれません。
配当利回りは引き続き魅力的
ただ、一方で、当社は配当性向35%を目標にしています。従って計画通りの業績予想ならば、来期の配当は2円増配の20円となるでしょう。株価545円なら配当利回り3.67%と悪くない水準であり、この辺りが株価の下支え要因に充分なると思います。
しばらくは上値の重い展開が続くと思われますが、ホールドということで今後の株価推移を見守りたいと思います。
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